森村誠一サスペンス 刑事の証明5~人間の十字架
「疑惑の殺人に泣く女!華麗なセレブの秘密と不在証明の謎辞職覚悟の逆転逮捕」
六本木の路地裏で、不良グループのメンバー・宮内健作(木村勇太)が遺体となって発見された。しかし、現場は人通りが少なく、唯一の手がかりは宮内の体の
下に落ちていた「三体の猿」のキーホルダーだけだった。事件の捜査にあたることになった警視庁捜査一課の警部・広瀬和宏(村上弘明)率いる三係のメンバー
たちは、早速そのキーホルダーを手がかりに捜査を開始する。
その結果、キーホルダーは日光市内のある店で受注生産されたものであることが判明した。手彫りで値段も張ることから、広瀬たちはすぐに持ち主は特定できる
と踏むが、調べるにつれ、そのキーホルダーは予想以上に人気商品だったことが判明し、捜査は難航を極めていく。やがて、捜査陣の必死の捜査も虚しく、事件
から2ヶ月が経過した。
そんな中、都内のホテルの一室で新たな殺人事件が発生した。三係の主任・渡辺(前田吟)の証言から、被害者は10年ほど前に恐喝の容疑で訴えられたジャー
ナリスト・寺尾昭一(土屋裕一)であることが判明する。それを裏付けるように、寺尾の所持していたデジタルカメラには、有名な美容整形外科医が手術に失敗
した患者に多額の小切手を渡す現場写真などが収めらており、寺尾がそれをもとに美容整形外科医を強請っていたのではないかと推測された。
しかし、広瀬はそのデジカメに入っていた別の写真を見て愕然とする。寺尾と一緒に親しそうに写っていたのは、広瀬の亡き妻の妹、木目田由紀子(酒井美紀)
だったのだ。由紀子は姉の発病にも気付かず、死に目にも会えなかった広瀬のことが許せず、広瀬とは長い間絶縁状態にあった。
捜査のために妻に犠牲を強いてきたという重い十字架を背負いながらも、奔走する広瀬。しかし、捜査は行き詰まりを迎えてしまう…。そんな中、由紀子が生前寺尾から託されたという1枚のメモリーカードから、寺尾殺害事件ともつながる新たな事件が発覚する。
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